コラム・データで見るすれ違い
AIに仲裁を頼む人が、いちばん揉めてたのは「連絡頻度」だった - すれ違い仲裁の実データを覗いた話
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前に、自分のアプリの診断データを覗いた話を書いた(MBTIの診断データ分析)。あれが思ったより面白かったので、今度は別の機能のデータを見てみた。
「すれ違い仲裁」っていう機能がある。恋人と揉めた時に、何で揉めてるかをAIに話すと、二人の性格タイプを両方ふまえたうえで「たぶんこういうすれ違いです」「こう歩み寄ると早いです」を返してくれるやつ。ケンカの最中にスマホで開かれる想定で作ってる。
この機能、相談を始める時に「何について揉めてるか」をテーマから選んでもらう作りになってる。用意してあるのは20カテゴリ。連絡頻度とか、デート代の支払いとか、そういうやつ。
で、その選択ログが溜まってた。数えてみたら、1位がかなりはっきりしてた。
実際に相談されたテーマ、上位10
相談した人のユニーク数で並べるとこうなる。同じ人が何回相談しても1人として数えてる。
| 順位 | テーマ | 相談した人数 |
|---|---|---|
| 1 | 連絡頻度 | 42 |
| 2 | スキンシップの頻度 | 20 |
| 3 | 異性の友人 | 15 |
| 4 | 子どもを持つかどうか | 5 |
| 4 | 人前でのイチャイチャ | 5 |
| 6 | 恋愛の優先度 | 3 |
| 6 | 過去の恋愛 | 3 |
| 6 | 掃除の頻度 | 3 |
| 6 | 話を聞いてほしい | 3 |
| 6 | デート代の支払い | 3 |
4位が2つ、6位が5つ並んでるのは、単に同数だから。
※11位以下は1〜2人しかいないので、この記事では扱わない。数字を隠して順番だけ並べればランキングっぽく読めてしまうけど、中身は1人の選択の話になる。
1位が、想像してたより離れてた
目を引いたのは連絡頻度の42人。2位のスキンシップの頻度が20人なので、倍以上ある。3位以下はもっと離れてる。
正直、意外だった。恋人と揉める話といえば、もっと重いテーマが上に来ると思ってた。実際、20カテゴリの中には「子どもを持つかどうか」みたいな、人生の分岐に関わるテーマも入れてある。それが5人。
上に来たのは、たぶん「返信が来ない」「既読で止まってる」あたりの話。その日のうちに起きて、その日のうちに揉めてるやつだと思う。
考えてみると、そうなるのは自然かもしれない。子どもを持つかどうかで揉めるのは人生に何回かだけど、連絡は毎日ある。遭遇する回数が多いテーマほど、相談される回数も増える。つまりこの表は深刻さの順位じゃなくて、ぶつかる頻度の順位に近いんだと思う。
念のため書いておくと、上位に来たテーマが「ダメな関係の証拠」みたいな話ではまったくない。困りごととして選ばれやすいテーマ、というだけ。連絡頻度で揉めるのはよくあることらしい、という以上のことは、この数字からは言えない。
アプリの中には、上位3件しか出してない
このランキング、実は一部だけアプリの中にも出てる。仲裁の結果画面に「みんなの相談ランキング」として、上位3件を表示してる。自分の悩みがそんなに特殊じゃないと分かったほうが、相談のハードルが下がるかなと思って足した機能。
ただ、表示には条件をつけてある。10人以上が選んだテーマしか出さない。
この基準、今回のデータだとけっこうギリギリで動いてた。3位の「異性の友人」は15人なので条件を超えてて、画面に出る。4位の「子どもを持つかどうか」と「人前でのイチャイチャ」は5人なので、出ない。仮に上位5件まで表示する設計にしてたとしても、この2つは条件で弾かれて空欄になる。
5人でも「4位」と書けば、それらしいランキングにはなる。でも5人の選択を「みんなの」と呼ぶのは、さすがに嘘だと思った。だから出してない。
逆に、この記事で10位まで書いてるのは、順位に自信があるからじゃない。人数を一緒に載せておけば、読む人が「これは3人か」と自分で判断できるから。画面には数字を出す場所がないので、こっちで書いてる。
正直に書いておくこと
面白いデータだとは思ってるけど、盛って書くと事故る。限界も並べておく。
まず、これはアンケートじゃない。「何で揉めますか」と聞いて答えてもらった数字ではなくて、実際にAIに相談する時に本人が選んだテーマの記録。建前で答える理由がないぶん、聞き取りより実際の困りごとに近いはず、とは思ってる。ただし裏を返すと、相談するほど困ったテーマしか残らない。黙って我慢されたテーマは、最初からこの表に入ってない。
次に、自己選択サンプル。前回の記事と同じ弱点で、これは「揉めた時にわざわざAIに相談しにきた人」の分布であって、世の中の分布じゃない。相談相手にAIを選ぶ時点で、そこそこ変わった行動だと思う。
あと、相談者が全員カップルとは限らない。このサービス、恋人や夫婦で使う人が主ではあるけど、友達同士とか、それ以外の関係でも使われてる。今回の集計は相談した人をまとめて数えたもので、カップルだけに絞ったものじゃない。だから「カップルの揉めごとランキング」と言い切ると、少し盛りすぎになる。
それと、単純に数が薄い。1位でも42人で、6位あたりは3人。前回の診断データの記事と比べると、ぜんぜん少ない。この順位がこのまま続くかは分からない。
というわけで、この表から持ち帰れるのは「連絡頻度がやたら離れて多かった」という一点くらい。それ以上を読み取ろうとすると、たぶん外す。
おわりに
まとめると、
- AI仲裁で選ばれた相談テーマの1位は「連絡頻度」で42人。2位のスキンシップの頻度(20人)の倍以上だった
- 深刻さの順位というより、ぶつかる頻度の順位に見える。人生に何回かのテーマより、毎日あるテーマが上に来た
- アプリ内に出してるのは上位3件だけ。10人未満のテーマは「みんなの」と呼べないので出してない
- 相談しにきた人だけの、しかもまだ薄いデータなので、世の中の話としては読まないでほしい
自分のプロダクトのデータを覗くのは、やっぱり面白い。今回いちばん残ったのは、みんながAIにわざわざ相談してたのが、想像してたような重い話じゃなくて「連絡」だったこと。返信が来ない日の夜にこれが開かれてるんだろうな、と想像すると、作っといてよかったなと思う。
数が増えたら、また覗いてみる。順位が入れ替わってたら、それはそれで書く。
※本文の数値はすべて、「ふたりのトリセツ」の仲裁機能で実際に選ばれた相談テーマの集計値です。個人を特定する情報は使っていません。相談テーマの順位は「困りごととして選ばれた回数」の話であって、関係の良し悪しや、テーマそのものの深刻さを示すものではありません。
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この記事のよくある質問
いちばん相談が多かったテーマは?
「連絡頻度」です。相談した人のユニーク数で42人で、2位の「スキンシップの頻度」(20人)の倍以上、3位以下も大きく引き離しての1位でした。ただしこれは深刻さの順位ではなく、日常でぶつかる回数が多いテーマほど相談も増える、という性質の数字だと考えています。
このデータはどこから取ったの?
「ふたりのトリセツ」のすれ違い仲裁機能で、実際にAIへ相談する時に本人が選んだテーマの記録を集計したものです。アンケートではなく行動の記録で、個人を特定する情報は使っていません。ただし「相談するほど困った」テーマしか残らないため、我慢して相談されなかった揉めごとは含まれていません。
アプリの中のランキングと、この記事の順位が違うのはなぜ?
仲裁の結果画面に出している「みんなの相談ランキング」は、上位3件だけ、かつ10人以上が選んだテーマに限って表示しています。4位以下は人数が5人以下で、少ない選択を「みんなの」として見せたくなかったためです。この記事では人数も一緒に載せたうえで、10位まで紹介しています。
上位のテーマで揉めているカップルは、相性が悪いということ?
違います。順位は「困りごととして選ばれやすいテーマ」を示しているだけで、関係の良し悪しとは関係ありません。また、この集計は当サービスで相談した人全体のもので、相談者の関係性は恋人・夫婦に限らず多様です。世の中一般の傾向としてではなく、相談しにきた人たちの傾向として読んでください。






